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2009年6月4日木曜日

1X08A013 伊藤 裕菜 A+++






「桜サクコロ」
桜の木の枝先に付く花や葉、およびその変化を以外な造形化の仕方によって作品として昇華してきている。樹木がその場所の空気や湿度と連鎖し変化しながらも、一つの空間を宿していることを独自の方法でかたちにしていて面白い(箕原)

1X08A071 清水 岳 A++






「おままごと〜僕らはそこにいなかった。」
子供たちの「おままごと」の世界が淡々と、少々漫画的なタッチで描かれている。現実に、その場に存在している空間と、おままごとの中で、子供たちの空想の中で成立している空間は決して無関係ではなく、空想の中の空間は、現実の空間体験をなぞるようにして、成立しているのであろう。(池村)

1X08A048 AREKU KUTSUMA A++






「Reflection Space of Sound」
場所—身体—空間という課題に対し、音を扱ったテーマ設定が良いと思う。それだけでなく、“音の反響空間”を模型でもドローイングでも上手く表現している。表現方法を作者が注意深く選択している点に非常に好感が持てる。(鈴井)

1X08A035 Ken Kazama A++






「日々と陰翳礼賛」
都市の開発はこの模型のように、ありの巣の網目かもしれない。都市構造は迷路であり、自分の住まいにたどり着く経路は複雑で本人に分からないものかもしれない。動物的な帰巣本能をかきたてられるという意味では身体的であるかもしれない。(日置)

1X08A165 Chiaki Yatsui A++






「harappa nostalgie」
ノスタルジーとは空間、場所、身体が一体に融け合った記憶であろう。それと同時に都市化に対する無意識の拒絶であり、非都市化の幻影を色こく表現する言葉であろう。この作品はその意味で成功した例である。個人的には“古き良き時代”の懐古主義におちいらず、新しい時代の新しい表現を出していく姿勢は常にもっていたい。(日置)

1X08A038 加藤 瑞樹 A++






「うたたね〜あったかい空間〜」
ちゃぶ台の下で寝そべっている作者。うたたねするあったかい空間と題している。低く抑えられた水平面、それと平行して更に寝そび、伸ばされた身体。日常の中に、低められた視点を発見した、場所—身体—空間である。周辺を描いた方がよかったかどうかの執着があってもよいだろう。(入江)

1X08A060 YOKO SAITOH A++






「潰」
新聞紙をグチャグチャにして塗料をかけ、エナメル室の液や光る破片をふりかけたりしている。陶器による脳の皮質に見えてくるから不思議だ。この質感と造形力が魅力であり、満員電車の苦しみも捨てたもんじゃない。(入江)

1X08A101 田淵 奈央 A++






「すいこまれる」
穴があることによって吸い込まれていく感覚。そのような穴の形、または穴の有様を造形にしてきた作品。目で見ただけでは分からない模型の穴は、中でどうなっているのか、指を入れて確かめてしまい、引き込まれる。
(箕原)

1X08A110 なかむらたける A++






「少年の記憶」
その場所に行けばたちまちのうちに少年時代の記憶を取り戻せるような場所の、その雰囲気や、風や、川の流れを丁寧に掘り起こすように、精巧なドローイングが描かれている。みずみずしい夏の光を感じさせるようなドローイング。(池村)

1X08A133 福井 貴英 A++






「教会、廃墟、またはその原初」
天井に穿たれた穴から射し込む光に、作者は教会や廃墟に似た光の硬貨を見出したのだろう。ドローイングでは、光に貫かれた人物が印象的に描かれ、作者の光に対する感覚が伝わってくる。が若干情緒的過ぎる印象があり、表現方法に対してもっと意識的になった方が良いと思う。(鈴井)

1X08A097 田中 信彦 A++






「階段」
黒い階段・白い階段が堆肥的に構成されている。昇る方向も交錯している。日常の階段があるときある場所で、身体に微妙な変容の感覚を与えることはある。包む壁が歪み、段板が揺らぎ、空間が動揺する。日常性の中の、意識の断絶・隙間を主題にした作品と言える。(入江)